城南電化協同組合 (東糀谷めっきセンター)
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めっきとは



1.コスト削減と表面処理


 ものづくりを行っている製造企業において利益向上、収益性アップを考えるのは当然のことであるが、景気の動向、EU(欧州連合)環境規制等の対応による製造コストへの負荷が問題となつている中、更なるコスト削減を行って行かなければならないのが現状となつている。
 また、お客様の「製品設計・開発」において、後工程において表面処理が必要な場合、設計段階で調整を行っておかないと目的の機能・性能が十分に発揮できなかったり、余分なコスト、工数がかかる場合があるので注意が必要である。
 お客様から受注する製品における、表面処理(めっき)によるコスト削減は、機能・性能の向上、付加価値のアップの他、材料費の削減、工期(作業工数)の削減、修理・補修(オーバーホール)等による新規製作費の削減等によって実現されている。 
おもな事例の一部を参考に下記に示す。

1.1 表面処理によるコスト削減


     

目標項目 目標機能 対策実施例
 耐食性 亜鉛クロメート、無電解ニッケルめっき、銅/ニッケル/クロム、すず、半田、金、ロジウムめっき、カドミクロメート、亜鉛ニッケル合金等
 機能・性能の向上  耐変色性 銅、銀めっき後の変色防止処理、銀めっき上の薄いロジウムめっき、厚づけめっきでの対応、適切な下地めっきへの変更又は追加等
 摺動性 PTFE、BN等の複合めっき(無電解ニッケル)の適用、
   撥水性 PTFE等の複合めっき(無電解ニッケル)の適用
コスト削減 ぬれ性、はんだぬれ性、ボンディング性 銅合金へのはんだ付け向上のためのニッケル下地めっき、金、銀、すず、ロジウムめっき等の選定
 電気導電性 金、銀、すず、銅、ニッケルめっき等の摘要
 付加価値のアップ コネクター部品の接触抵抗を下げ故障率の改善、高級感(美観)のため金めっきに変更した。
ボックス部品等の内部まで均一にめっきが付き耐変色、耐食性を確保できるように電気ニッケルめっきから無電解ニッケルめっきに変更した。
 材料費の削減 電気接点部品を高価な金から安価な銀、やすずへの変更を行った。
高価な高硬度合金から安い鉄鋼への硬質クロムめっき、無電解ニッケルめっき+熱処理等を適用し目標硬度を確保した。
厚いめつきから目的を達成できる最少めつき厚へ変更し工数(単価)を削減した。
 工期(作業工数)の削減 厚いめつきから目的を達成できる最少めつき厚へ変更し工数(単価)を削減した。
過剰品質だつたので引掛け方式のめっきからバレル方式に変更しコストダウンと生産性を上げた。
修理・補修(オーバーホール)等による新規製作費の削減 素材が高価な部品の傷汚れが目立ってきたので剥離再めっきを行った。
組み立て部品で補修部分の分離が不可能な部品の部分めっき、筆めっきを行った。
腐食や割れの発性したフランジ、ローラー等の部分肉盛り(電気鋳造)補修を行った。

注: 機能・性能の向上、付加価値のアップの詳細については別ページ 「機能・性能の向上」、「付加価値のアップ」 を参照。



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