城南電化協同組合 (東糀谷めっきセンター)
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めっきとは



1.複合材料とは

 複合材料とは、金属やプラスチック、セラミックス等2種類以上の材料を組み合わせ、素材のもつそれぞれの特性を生かし単独では得られなかった機能、性能を持たせた材料をいう。  これらの材料には、上記素材の繊維・微粒子を積層・混合・分散し強化したもの、板材・棒材・発泡材等を加工・変形し接着・溶接・圧延接合したもの等さまざまなものがある。

2.複合材料の種類

  複合材料には、大きく分けて次のようなものがある。

2.1 金属基複合材(MMC)

  Al金属を基材としたものには、耐摩耗性、耐熱性、焼付け防止の目的で金属酸化物(Al2O3、SiO2等)、炭化物(SiC、WC、TiC等)がピストン、シリンダー等自動車エンジン部品に、Ti基材・Ni基材のものは航空機部品にも使用されている。その他、窒化物(SiN、TiN)、硼化物(BN)、ダイヤモンドやセラミックス、プラスチックス(PTFE)、金属間化合物なども目的と用途により検討されている。 めっき技術はこれらの製法に利用されコンポジットめっきとして電気ニッケルめっき、無電解ニッケルめっきによりまたスパッタリング、イオンプレーティング等乾式めっき法により行われている。

2.2 繊維強化プラスチック(FRP)
  繊維強化プラスチックは、プラスチックを基材に繊維で強化した複合材料であり基材には、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂等が使用され、強化材には、ガラス繊維(GFRP)、炭素繊維(CFRP)、アラミド繊維(AFRP)等があり軽量、高強度、高弾性、耐衝撃性の特色を生かし宇宙・航空機関係、自動車、船舶、つり竿の他、絶縁特性から電気・電子・家電部品、耐候性、耐酸・耐アルカリ特性よりパラボラアンテナ、浴槽、ベランダ、床、屋根材等に使用されている。  繊維強化プラスチックへの表面処理は、電磁波特性、導電性や強度の向上、装飾目的のごく限られたものに適用され、導電性樹脂によるコーティング、無電解銅めっき、ニッケルめっき及びこの上に電気銅めっき等が行われている。 また、エンジニアリングプラスチックスの中には耐熱性、材料強度を目的にガラス繊維で強化しためっき用グレードのポリフェニレンサルファイド(PPS)等があるが電気・電子部品、IC等のモールド材として使用されており、電磁波シールド、導電性目的に無電解銅めっきやニッケルめっきが検討されている。

FRPへの無電解銅めっき

通信機器への電磁波特性の利用例

 

 

 

2.3 繊維強化金属(FRM)

 繊維強化金属は、FRPのプラスチックの代わりに金属を基材に繊維で強化した複合材料であり基材には、現在アルミ、マグネシウム、チタン等が使用されている。  強化材には、アルミナ(Al2O3)、炭素繊維、炭化珪素(SiC)、窒化珪素(SiN)、等があり軽量化、超耐熱性、高強度、高弾性、耐摩耗性の特色を生かし自動車、宇宙・航空機関係、軍事用等に使用されているが、製造法の問題、コスト高、成型性等の問題から開発検討が行われている。  次に高速無電解めつき法を利用したニッケル基−炭素繊維FRM(C/Ni)の製法及び耐熱特性を紹介する。


 2. 4 セラミックス複合素材

 セラミックス複合素材は、金属基複合材(MMC)、繊維強化プラスチック(FRP)の強化材としても使用されているアルミナ(Al2O3)、ジルコニア(Zr2O3)、シリカ(SiO2)炭化珪素(SiC)、窒化珪素(SiN)、窒化ホウ素(BN)、酸化マグネシウム(MgO)、二酸化チタン(TiO2)等を基材にこれらのセラミックスや金属、樹脂との複合化が耐摩耗性、耐熱性、耐食性を目的に検討されている。 表面処理は、金属基複合材(MMC)と同様にコンポジットめっき等によりセラミックスと金属との複合化に利用されている。





 

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